藍あそび 「2020生葉染めチャレンジ<第2弾>」
開催日時 | 2020年11月3日(火) |
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場 所 | センターコモン |
講 師 | 南部步美さん(藍染め屋 aiya) |
イベント日記
2020生葉染めチャレンジでは、4回シリーズで藍染めの染料となる植物「タデアイ」の魅力に迫ります。
第2弾
〜タデアイの花って綺麗です〜
目次
|これがタデアイの花
前回の生葉染め検証(8/22)で刈り取ったタデアイは、3週間ほどでまた40〜50㎝ほどの背丈になりました。その後は、来年用のタネを収穫するために、栽培を続けています。
刈り取りから6週間ほど経った9月下旬、
ようやく茎の先端にほんのり赤く色づいた花穂がみられるようになりました。
その後の展開はあっという間。
1週間ほどで花穂は大きく生長し、房状についた蕾から小豆サイズの可憐な小花がポツポツと咲き始めます。
そして、
はじめ 淡いピンク色 だった小花は、深紅色 へと日ごと色が濃くなっていきました。
花穂につく花数が多くヴォリュームもあるので、観賞花としても見応え十分です。
タデアイの花言葉 『美しい装い』 は、染料としての装いが起源として知られていますが、
花色を変化させながら咲き乱れる様子を間近で見ていると、
植物自身の装いを掛詞にした表現と思えるほど、艶やかでとても綺麗な咲きっぷりでした。
|親戚がたくさんいます
秋風が心地よいこの時期、
タデアイのようにピンクや白色の花穂をなびかせている草花を見かけることがあります。
パッシブタウンでも既存の草花植生を観察するために設けた区画(自然観察区)内で発見しました。
「イヌタデ」です。 ( 見た目ソックリ。)
>左写真:これがイヌタデ。タデアイと比較すると花穂がやや小ぶりで葉は細葉。 右写真:水の広場につくった自然観察区
>左から、●タデアイ ●イヌタデ(2本) ●シロタデ ●オオイヌタデ ●サクラタデ
パッシブタウン以外も探してみると、
イヌタデのほかにもシロタデ や オオイヌタデ、サクラタデ などを見つけることができました。
(河原などの湿った場所でよく見かけます。)
タデアイは、タデ科イヌタデ属 の草本類で、今回採取した植物は、みな同じ分類でした。
タデアイにはこの時期に花を咲かせる親戚がたくさんいるようです。
>こちらはオオケタデ(同じくタデ科)。 パッシブタウン近くの住宅地の一角に咲いてました。( 育ててるのかな?)
|枯葉も綺麗でした
花穂が出始める少し前の9月中旬、タデアイ群葉の中で 綺麗な藍色の枯葉 を見つけました。
前回のコラム (生葉染めチャレンジ<第1弾>)で、染色のメカニズムについて触れましたが、おそらく枯れた葉っぱの中でインディコの酸化 がおきたのでしょう。
花姿が似ている他のタデ科の植物でこの色素をもつものはなく、タデアイ特有の現象のようです。
講師の南部さん曰く
「フレッシュな葉をドライリーフにすると綺麗な藍色になるよ♡」とのことだったので、
2〜3本摘みとって、さっそく チャレンジ!
葉っぱの緑色に深い藍色が溶け込んで、色合いがとってもgoodな仕上がりになりました。
ちなみに
花が咲くと葉の養分は衰退し、藍色に染める力が弱くなるそうで、
花盛りの頃に見つけた枯葉は赤色でした。
(この状態は長く保てませんが、これはこれで綺麗な色です。)
それにしてもタデアイという植物は、花、葉ともに実に多彩な色を表現できる植物なんですね。
|食べてもおいしい
最後は食レポ。
タデアイは昔から薬膳としても使われいたことが知られています。解毒・解熱作用 があるそうで、現在では乾燥葉や粉末を健康食材として販売しているところもあります。
ということで、こちらもさっそくチャレンジしてみました。
花をつけるころには葉が固く繊維が気になってくるし、なにより藍色も楽みたいので、花をつける前のフレッシュな葉っぱを摘んで、
色と味の両方を楽しめる「藍の白玉ぜんざい」を 作ってみました。
このレシピを考案したのは、
KAYA DO! フリー_外ごはんでお馴染みフードコーディネーターの カノウヒナタさん。
気になるお味は
ほんのり甘みが感じられ、食べたあとに口の中に清涼感と草の香りが広がるやさしい味わいでした。
(ヨモギに似てます。)
秋のこの時期の風物詩といえば「お月見」。ちょうど中秋の歳時用にもピッタリのレシピです。
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2021年の中秋の明月(十五夜)は 9月21日ですよ!
(十三夜は10月18日)
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来年は自身で育てたタデアイの収穫を祝いながら、中秋の明月を藍の味覚で楽しんでみてはいかがでしょうか?
なお、今回のレシピは、今年度末に販売を予定している「タネから育てる藍の生葉染め通販セット」の中で詳しく紹介します。
通販の詳細は、このコラムの第4弾(2月アップ予定)でお伝えしますので、お見逃しなく。
以上、お花の紹介でまとめるつもりが
最後は団子となりました。
次回(第3弾)は、
タネの収穫記をお届けします。
楽しみに。
観察サポート_阿部、飛世、藤井、若井
レシピづくり&クッキング_加納
レポート編集_高橋