藍あそび 「2020生葉染めチャレンジ<第3弾>」
開催日時 | 2021年12月4日(土) |
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場 所 | センターコモン |
講 師 |
南部步美さん
(藍染め屋 aiya) |
イベント日記
2020生葉染めチャレンジでは、4回シリーズで藍染めの染料となる植物「タデアイ」の魅力に迫ります。
第3弾
〜タネを収穫して来期に備えよう〜
目次
|花びらかと思ったら萼(がく)だった
10月初旬から咲き始めたタデアイの花々は、淡いピンク色から深紅色まで多彩な花色を見せながら11月下旬ごろまで花壇を彩っていました。
そして、この約2ヶ月もの間、ポツポツと咲く可憐な小花は散ることもなく、蕾が房状に連なる花穂のヴォリュームもまったく減りませんでした。
11月に入ると、閉じた花びらの隙間から茶色のタネが見える蕾まで現れていました。
>中のタネはまだ柔らかいです。
ちょっと気になったのでネット検索してみると・・・
この花びら状のもの。実は花の外側にある 萼 (がく) でした。
(肝心の花(花弁)は退化して見えなくなっているようです。)
萼といえば、葉っぱのように緑色のものを連想しますが、植物界には萼が色づいて花のように見える「装飾花(そうしょくか)」 をもつ植物が存在します。ハナミズキやガクアジサイ、ドクダミなどです。タデアイもその仲間でした。
タデアイの装飾花は、
開花する前の蕾の状態と、花が咲き終わって実(タネ)を蓄えている状態とであまり見た目が変わらない そうです。(ハナミズキやガクアジサイにはない特徴です。)
実際観察してわかるのは、花色の濃淡に変化がでる程度でした。
なので、
この時期はいつまでも蕾状の花をつけているように見えていたわけです。
そして、徐々に褐色へと熟していくのでした。
>11/26に花壇から採取した3色の花穂。今回は、白花と赤花が混在する小上粉(こじょうこ)という品種のタデアイを植えています。日本で最も多く流通する品種です。この2色の装飾花は日ごと赤味を帯びながら生長し、花開き、タネを蓄え、やがて褐色に熟していきます。
|いよいよタネの収穫
葉っぱが衰退し、茎の赤味がいっそう際立ってきた12月上旬、大半の花(実)が褐色になり、中のタネが堅くなってきたきたのを見計らって、いよいよタネの収穫作業に入ります。
ちなみにタネはひとつの花(実)から1粒できます。
〜 収穫手順 〜
❶穂の刈り取り
~穂の下端を束ねて地際近くから刈り取ります。
❷自然乾燥
~刈り取った穂を風通しの良い場所に置いて、1週間〜2週間ほど乾燥させます。
❸タネとり
~十分に乾燥した穂先の部分を手でもみほぐし、タネを取り出しましす。
❹保存
~取り出したタネは瓶や袋に集めて、日の当たらない場所で保存します。
ということで、
無事に今期の目標のひとつであるパッシブタウン産のタネを収穫することができました。
5月下旬に20株ほど植えたタデアイの苗から 約900g(180,000粒)のタネ が採れました。
めでたしめでたし。
>刈り取ったあとの花壇には色鮮やかな株元が残りました。
|そして通販「 i – asobi 」へ
いまだ終息の兆しが見えないコロナ禍でも、多くの方々とタデアイの魅力を共有したいと計画した通販プログラム「i – asobi」は、タネの収穫が終わり必要な商品ラインナップが揃いました。
i – asobi は、
ご自分でタネから育てたタデアイで生葉染めをはじめとする植物体験が楽しめるもので、
①パッシブタウンで収穫した《タネ》
②染めアイテムの《あずま袋》
③タデアイの栽培方法や生葉染めの解説、タデアイレシピを掲載した《手引書》
をセットにして販売します。(販売開始は2月下旬です。)
さらに、この通販セットを使って、来期はご購入いただいた方を対象にしたオンラインワークショップや解説動画の配信を予定しています。(もちろん購入特典として無料です。)
是非コチラもご利用ください。
\ 来期はみんなでいっしょにタデアイを楽しみましょう!/
次回はいよいよ生葉染めチャレンジ最終回(第4弾) !
通販『 i – asobi 』の販売案内
をお届けします。(2月下旬配信予定)
お楽しみに。
観察サポート_阿部、藤井、若井、加納
レポート編集_高橋